「売上は伸びているのにお金が残らない…」経営者がハマる3つの罠

「売上は伸びているのに、なぜか銀行口座の残高が増えない」
「忙しくなったのに、社長の手元に残るお金が増えない」
「税理士に聞いても、なんとなくしか分からない」

こう感じているなら、あなたの会社は「利益がついてこない経営」にハマっている可能性が高い

実はこの悩み、売上1億~2億の企業でよくある話しだ。
放置すると、「売上は増えたのに資金繰りが苦しくなる」 という最悪の状態に陥る。

では、なぜ利益が増えないのか?
その原因として、多くの経営者がハマる「3つの罠」 を解説する。

1.「売上=成長」と思い込み、利益率を無視してしまう

売上が伸びているなら、会社は成長しているように思える。
しかし、売上が増えても利益率が低ければ、会社の体力はどんどん削られていく。

こんな状態になっていないか?

✅ 「とにかく売上を増やせば利益も増える」と思い込んでいる
✅ 低利益の案件や、薄利多売の取引が増えている
✅ 販売量は増えたが、忙しいだけでお金が残らない

これは典型的な 「売上至上主義」の罠 だ。

売上が伸びても、利益率が低ければ、結局 「働いても働いても儲からない」 状態になってしまう。

どうすればいいか?

🔹 粗利率を月次でチェック。計画や前年と比べて落ちていないか?落ちている場合は、その要因が何か?を分析する
🔹 商品・サービス別の標準粗利率を設定してから販売単価を決める。見積もりを作るとき、標準粗利率から逆算して販売価格を決める
🔹安易な値引きには応じない。1%値引きをすると1%の客数増加では賄えない。値引きには慎重であるべき

売上を伸ばすことより、「利益を伸ばすこと」を最優先に考えよう。

2.お金の流れを把握できていない(決算書を読めない)

利益が出ているのに、資金が足りない会社は少なくない。
この原因は、社長が 「お金の流れ」を理解していないこと にある。

こんな勘違いをしていないか?

PL(損益計算書)しか見ていない(黒字ならOKと思っている)
「利益が出ているのに資金が足りない理由」が分からない
税理士任せにして、自分で決算書を見ていない

ここで重要なのが、「利益」と「キャッシュ」は違う ということ。

例えば、

  • 売掛金の回収が遅い と、売上が立っていても資金繰りが苦しくなる
  • 在庫が増えすぎると、資金が倉庫に眠ることになる
  • 銀行借入の返済が多いと、黒字でも手元のキャッシュが減る

PL(損益計算書)だけを見ても、お金が足りない理由は分からない。
これを理解するには、資金繰り表を作って毎月チェックする必要がある

どうすればいいか?

🔹 PLだけでなく資金繰り表を確認する習慣をつける
🔹 安くなるから、と大量仕入れをせず、在庫は適正量にして資金負担を減らす
🔹 毎月の支出額、返済額を資料を見ずとも言えるくらいに頭に叩き込む

お金の流れを把握しないまま経営すると、いくら売上が増えても資金繰りに苦しむことになる。

3.無駄なコストが増え続け、利益を圧迫している

売上が増えると、会社の動きが大きくなる。
すると、多くの経営者が 「売上が伸びたから、そろそろ人を増やそう」 「設備投資をしよう」 と考える。

これが 「利益が残らない経営」の最大の原因 になる。

よくある失敗パターン

✅ 売上が増えたからといって、無計画に人を増やしてしまう
✅ まだ十分活用できていないのに、新しい設備投資をしてしまう
✅ 固定費が増えすぎて、利益が圧迫される

つまり、売上が増えるとともに コストが膨れ上がる ため、結局利益が残らないのだ。

どうすればいいか?

🔹 固定費増や設備投資をする際には計画を策定し、どれだけの粗利を生み出せば回収できるか?を考える
🔹 固定費が増える際には損益分岐点売上の変化も計算する。売上変化に対する余裕度がどこまで落ちるか?まで考える
🔹 投資・支出の後も、ちゃんと粗利につながっているか、をモニタリングする。未達の場合は、早期に手を打つ

売上が増えても、コストを増やしすぎると利益が残らない。冷静なコスト管理が必要。

結論:「利益が増えない原因」を放置すると、会社は危機に陥る

1. 売上より「利益」を伸ばす戦略に切り替える
2. 決算書を読み、資金繰りを把握する
3. 無計画なコスト増を防ぎ、「利益を残す経営」をする

もし「このままじゃまずい」と思ったら、今すぐ対策を始めるべきだ。
経営者として、利益を確保する戦略を持たないままでは、成長する会社にはなれない。

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